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別のツツジの株のむこう側を横切ろうとしたとたん、そのツツジの蔭から「コラー」と、恐ろしく大きな声がしたのにびっくりして、思わずそこを見ると、黄色の肩章をつけた一人の軍人と一人の女性が寝ころんでいた。

 一木さんに山をかけおりて、わが家にもどった。もちろん凧や糸は、ツツジの枝にひっかけたままである。

 しばらくしてから、近所の庄吉という少年に、そのことを話すと、庄吉は、もし彼がその凧を取ってきたら、自

​日露戦争の思い出2

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